社交的でなくても開業税理士として成功できるか?

社交的でない税理士 税理士について

開業税理士として活動していこうとする場合、まず不安になることと言えば、「仕事が取れるのか?」ということだと思います。

勤務時代は担当として割り当てられた顧客の業務はきっちりこなし、顧客との信頼関係も良好だった。
ところがいざ独立開業すると、自分で一から新規の顧客を見つけて契約していかなくてはなりません。

特に社交的とは言えない性格の人の場合(私も夫もそうですが)、この新規獲得がどうしても不安になります。

では、社交的ではない性格の人は開業税理士に向いていないのか?
と言えば、決してそんなことはありません。

むしろ経験上、社交的ではない人の方が開業税理士に向いていると言えます!

税理士業務に社交性はほとんど必要ない

実際の税理士業務に関しては、特に法人顧問のお仕事の場合、いわゆる「社交性」はほとんど必要ありません。

私たちもそのタイプなのでよくわかりますが、社交的でない人間というのは、約4人以上の集団でのコミュニケーションはとても苦手ですが、1対1の会話・やり取りは結構得意、という人が多いと思います。

これは、集客は別として、税理士実務に関してはとても求められる能力です。
法人顧問においては、相手の状況や要望をしっかり把握して、その顧客の状況に応じた対応を丁寧に続けていくことが重要になってきます。

また、質の高いサービスを提供するためには、税理士としての専門知識やノウハウ、経験などを地道に積み上げていく必要があり、これも社交性とは全く関係のない領域です。

このようにして顧客と長期にわたり信頼関係を築いていくことで、法人顧問であれば顧問契約は長く続いていくことが多いので、時間はかかっても顧問契約が積み上がってくれば、次第に新規獲得は不要の状態になってきます。

社交的でない税理士が仕事を獲得する方法

そうは言っても、1件の契約さえも獲得できるかどうか不安…という方も多いかもしれません。

独立する際に1件でもいいから顧問先の見込みはあった方が良いとは思いますが、私たち(当初は夫が一人で開業)の場合は1件も見込みなくスタートしました。

初めはすることが本当にないので、自分のHPを作成し、ブログを少し書き始めました。

そこから次々と問い合わせが来て…となれば良かったのですが、そう世の中は甘くありません。

仕方がないので、独立後半年ぐらいは頑張って、異業種交流会、FP協会のイベントや勉強会などに参加してくれました。

もちろん広く交友関係を広めることはできませんでしたが、その中から何件かお仕事のご紹介を受けて、初契約を獲得することができました。

半年ぐらいで数件の契約を獲得することができた後は、もう苦手な人脈営業は一切しなくなりました。

時間はあるので、少ない顧客の業務を丁寧にこなしていると、そのお客様からはかなり感謝されますので、お知り合いの法人をご紹介いただくことも少しは期待できます。

また、並行してWEB活動の方も、HPとブログで自分ができる仕事のイメージを伝えること、プラス検索でヒットしやすい記事も意図して書いていくことで、半年~1年ぐらいで問い合わせが徐々に増えてくるようになりました。

人を雇うことは考えず、ひとり(又はふたり)の開業税理士が十分と思える水準の収入を得るために必要となる法人顧問契約は、それほど多くないでしょう。

社交的ではなくても、3年ぐらいかけて地道に進めて行けば、「もう無理して新規契約は取らない!」と思えるぐらいになれる可能性は十分あります。

その水準ってどれぐらい?というのはとても個人差がありそうですね。
500万円?700万円?1000万円?
この水準は低ければ低いほど良いかも…

人を雇いたい・資産税をたくさんやりたい…は厳しいかも

そもそも社交的でない人は、他人を雇って組織を作ることは避けた方が良いと思います。
私たちは絶対その道には進まない、と決めています。

ストレスの大半は人間関係からくるものと思っていますし、サラリーマン経験から「組織」にはウンザリしているので、わざわざ自分から「組織」を作るようなことはいたしません。

それと、資産税(相続税など)のお仕事をたくさんしたいと思っている場合、私の感覚で言うと社交性がないと苦しむように感じます。

どうしても相続などでは、案件が生じた際に直ぐにご相談いただける、紹介いただけるような人脈、見込み客を広く確保しておくことがポイントになってくると思います。

人脈を広く維持するということは、私たちにとって最も苦手な領域になってしまいます。
せっかく独立しても、半分ぐらいは営業活動・種まき活動に費やすということを、ずっと継続していかなければなりません。

資産税に関しては、人付き合いが大好きな社交的な人の方が、やはり向いていると思います。

 

…結論としては、社交的でない人でも開業税理士として成功できる!
ただし、人を雇わず法人顧問をメインとする!
ということで、私たちもこのスタイルで日々活動しています。

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