経費の勘定科目はどうやって決める?ルールはあるの?

経理事務

会計業務のうち、大きな割合を占めるのが、経費の帳簿への記録や入力ではないでしょうか。購入品が、経費として計上できることが分かっていても、どの勘定科目に入れたらよいのか迷うことも多いですよね。会計ソフトなんかには、似たようなものやほとんどの方が使わないような科目まで登録されているので、どれを使えば良いか迷ってしまいます。

実際、この支出はこの科目に必ず入れるというようなルールはありません。その支出が経費になるものであるなら、どの科目に入っていてもほとんど問題はないと言ってもよいでしょう。

しかし、なんでもOKだからといって、その都度その都度、その日の気分で決めて良いというわけではありません。以下に私が思いつく注意点をまとめてみました。

勘定科目を決める際に注意するべきこと

注意すべきことは、そんなに多くはないと思いますので、気負わずやっていきましょう。

必要な科目は必ず作る

営んでいる業務や業態によって、多くなる支出は異なりますので、1年を通して多くなると思われる支出の上位5位くらいまではしっかり基準を決めて使うようにしたらよいと思います。
例えば参考にするために本や雑誌を多く購入される執筆業の方だと「新聞図書費」、他の方に外注されることも多い建設業だと「外注費」などを作成しておきましょう。

適当な科目が作成されていないと、どこに入れたらよいのか迷ってしまい、途中でやめてしまうことになりかねません。

一方で、金額が小さいうえに1年に1度くらいしか出てこないようなものについては、無理に個別の勘定科目を作らずに、既存の科目の中で内容の近そうな科目に集約して計上するとよいでしょう。

科目を必要以上に作りすぎない

金額の小さい経費の科目がズラリと並んだ決算書を見かけることがあります。一見丁寧に作成しているようにも感じられるかもしれませんが、

あまりにも細分化すると、科目が多くなりすぎて、貸借対照表や損益計算書が見にくくなり、全体像や現状の把握がしにくくなることもあるので注意しましょう。

会計ソフトには、初めからたくさんの勘定科目が用意されていますが、全てを使う必要など全くありません。

例えば「消耗品費」と「事務用品費」といったように、あまりにも似ているものは一つにまとめてしまいましょう。

一度決めたら勝手にコロコロ変えない

一度「このような支出は、この科目に入れる」と決めたのなら、その年度はもちろん、翌年以降もむやみに変えないようにしたほうが良いと思います。

例えば、ガソリン代をある時は「旅費交通費」に入れたり、ある時は「車両費」に入れたり、ということがあると、経費の変動や傾向を把握しにくくなります。

また、前年度は「通信費」に入れていたのに、今年度は「支払手数料」に入れるといった感じでコロコロ変えると、科目ごとに年度比の増減が激しくデコボコになってしまい、税務署等に「何か怪しいのではないか」と思われてしまうことにもなりかねません。

以上、自分なりに大まかに基準を決めてそれを継続していけば、細かい個別の処理はあまり気にする必要はありません。
シンプルにストレスの無いように続けていきましょう。

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