税理士試験は1月からでも間に合う科目は?

税理士試験

税理士試験は年1回、8月にしか実施されません。
「受験してみようかな」と思ったのが1月だった場合、翌年以降の受験を目標とするのか、今回1科目でも受験して合格を目指すのか、悩みますよね。

私も、8月の試験後サボってしまって、1月から受験勉強を再開したことがありますが、
その際に、受験科目に悩んだ経験があります。

科目別の学習時間のボリュームを確認する

1月からの受験勉強開始にあたっては、やはり本番までに合格レベルに達するための勉強が間に合うのか、時間との戦いが重要になってきます。

資格専門学校などのHPなどには、それぞれの科目にかかる勉強時間の目安が掲載されており、
法人税法・所得税法 ⇒ 600時間
簿記論・財務諸表論、相続税法 ⇒ 450時間
事業税法・住民税法 ⇒ 200時間
酒税法・国税徴収法 ⇒ 150時間
となっています。

それらの目安を基に計算すると、法人税法など600時間必要な科目は、1月から7月末までの7か月間、1日約3時間勉強する必要があります。
一方で酒税法や国税徴収法だと1日45分程度でもOKということになります。

。。。という計算になりそうですが、実際に受験し合格した身からすれば、この程度の勉強時間で合格できる?という疑問を持ってしまいます。

そこで、資格学校のHPを再確認すると、なんと次のような記載がありました。

※標準学習時間には、TACの講義時間は含まれますが、理論の暗記に要する時間は個人差があるため、学習時間には含まれておりません。あくまで目安として表記しています。

つまり全く参考にならないということ???

1月からの受験勉強開始はミニ税法がオススメ

経験上の感覚としては、合格レベルに達するためには、実際これら「標準学習時間」の最低2倍ぐらいはかかりそうに感じます。

そうすると、法人税などで1日約6時間、酒税法や国税徴収法で1日1時間半、という目安になります。

受験に専念できる環境の方は短期勝負で1日6時間の勉強時間を確保できるかもしれませんが、働きながら勉強をする方にとって、それはほぼ不可能でしょう。
また、スタートが遅れてしまったという気持ちも拭えないので不安です。

そこで、1月から受験勉強を開始し、その年に何とか受験したい人にとっては、時間的に比較的負荷のかからないミニ税法を選択することをオススメします。
法人税法などと比べて半分以下の勉強時間で合格レベルまでもっていくことができるからです。

科目選びも重要

また、ミニ税法は他の税法との組み合わせで、さらに省エネが可能だと思います。

法人税法を学習した方は事業税法、所得税法を学習した方は住民税法を選択すると、学習した知識をかなり役立てることができます。

私は、合格することがとりあえずの目標だったので、所得税法の合格が分かった翌年1月に住民税法の勉強を開始しました。計算はもちろん、控除額が違うだけといったように理論についてもかなり重複する部分が多く、かなり楽でした。
また、当時の住民税法の理論出題に関しては、出題サイクルがあり、ある程度ヤマを張って暗記することもできました。(まあ、ヤマは完全に外れたのですが。。。)

合格するために国税徴収法を選択

私は、住民税法の学習を開始した年の2月に、追加で国税徴収法の受験勉強も始めました。

丸暗記がとても苦手な私には不利だなと思っていたのですが、150時間程度で良いという目安を真に受けて、選択してしまいました。(理論暗記の時間は含まない、という注意書きを知らずに)

それでも実際、勉強をしてみて本当に負荷は軽いと思いましたし、極端に言えば、税法の勉強の経験がなかったり、税法の知識があまりなくても、通用するのではないかとさえ思いました。

国税徴収法は理論暗記がほとんどで、理論についてはほぼすべてAランクという位置づけでしたので丸暗記ではなく内容理解に努め、全理論まんべんなく勉強する必要があります。
解答用紙は、少しずつ変わってきていて、書く欄が小さくなり簡潔に書くことを要求されてきているので、丸暗記したものを「べた書き」することがしにくくなっているように思います。

ですので、丸暗記が苦手な方でも、合格しやすくなってきていると思います。(これは、全科目に共通して言えることだと思いますが。。。)

ただし!

実務では、全く役に立ちません。

それでもOKというのであれば、私は国税徴収法をオススメします。

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